栄養素の大量消費を補うことが大切

発達障害の人は敏感な脳をもっており、一般の人よりも脳が疲れやすくてエネルギーを大量に消費します。ですから、脳への栄養補給については量と質の面から細心の注意が必要です。

 

この脳のエネルギー不足は、集中力・記憶力の低下、神経過敏、無気力などの症状へとつながっていきます。脳機能の発達の面でもマイナスとなります。

 

特に発達障害の人が大量に消費しやすい栄養素としては、ナイアシン、ビタミンB6、ビタミンC、ビタミンE、葉酸、鉄、マグネシウム、亜鉛、カルシウム、EPA、タンパク質などがあげられます。

 

各栄養素の役割

それぞれの栄養素が脳に対してどのような役割をもっているのかまとめてみます。

 

ナイアシン

ナイアシンは脳内ホルモンの基本となる栄養素で、セロトニン・ドーパミン・ノルアドレナリン・ギャバなど神経物質をつくるのに使われます。発達障害の人はこれらの神経伝達物質の代謝不良が起きているとも言われ、特に多動症状はナイアシンの欠乏と関係しています。

 

ビタミンB6,B12

ビタミンB6とB12は脳の神経細胞に多く含まれており、「頭のビタミン」と呼ばれています。B6はナイアシンと同様にギャバ・ドーパミン・セロトニンなどを作り出しており、また睡眠をコントロールするメラトニンも作ります。不足すると睡眠障害が起きやすくなります。B12は「メチル化」という神経伝達物質やホルモンの合成に欠かせない反応を促進し、意欲を引き出したり、心の安定をもたらします。

 

ビタミンC

ストレスに対抗するための栄養素です。抗ストレスホルモンの生成をし、免疫力も高めます。

 

ビタミンE

ビタミンEは脳の血流量を増やす働きがあります。また脳にダメージを与える活性酸素を抑制する効果があります。

 

葉酸

葉酸はビタミンB12と共に伝達物質やホルモンの合成に欠かせない「メチル化」を促進します。その結果、意欲を引き出して、心を平安にする働きがあります。逆に欠乏によって疲労感や無気力、頭痛や情緒不安定につながります。

 

ドーパミンやノルアドレナリンを作る補酵素となっており、欠乏することで興奮しやすくなったり、怒りっぽくなったりします。さらに物忘れや注意欠陥、睡眠障害などにもつながります。

 

マグネシウム

ナイアシンと共に多動に関係する栄養素で、不足すると神経過敏や睡眠障害、感覚の鈍麻、集中力低下につながります。

 

亜鉛

亜鉛はIQを上げるといわれており、不足すると意欲や記憶力の低下、自閉傾向や食欲不振につながります。アスペルガー症候群の人はマグネシウムと共に必須のミネラルです。

 

カルシウム

脳内の神経伝達に関して重要な役割をもっています。さらに有害ミネラルの排出を助ける役割もあります。欠乏によってイライラや神経過敏、睡眠障害や記憶障害が起こります。

 

DHA・EPA

オメガ3系脂肪酸と呼ばれています。脳の神経細胞の細胞膜を柔らかくし、神経伝達をスムーズにします。また幸福感や充足感をもたらす神経伝達物質セロトニンの生産を促進します。不足すると注意力散漫につながります。

 

タンパク質

脳の乾燥重量の40%がタンパク質で構成されており、神経伝達物質の原料となるのもタンパク質です。必須アミノ酸をバランス良く含んだ質の良いたんぱく質(アミノ酸スコアが100に近いものほど良質)

 

 

脳の栄養失調に注意

このように発達障害の方が特に必要とする栄養素は多くあります。やはり意識して摂取していかなければ十分に必要量を充たすことは難しいと思います。

 

勘違いしやすいのは、カロリーと栄養とか異なるということです。現代人の食事は脂質や炭水化物の割合が多くなりがちなので、摂取カロリーは十分に足りているかもしれません。

 

しかし、偏った栄養バランスになりがちで、カロリーが足りていても栄養失調になっていることも多いです。

 

では、栄養バランスに気をつけた食事を取ればいいのかと言うと、発達障害の方は脳の必要栄養素を大量に消費しますから、実は食事だけでは補いきれないのです。

 

サプリメントで補うという方法もありますが、おすすめするのは野菜ジュースを毎日飲む習慣を持つことです。様々な野菜を使用する野菜ジュースであれば、必要栄養素のかなりの部分をカバーできます。

 

例えば、小松菜であれば、鉄・カルシウム・ビタミンC・ビタミンEを摂取できますし、ほうれん草であれば、鉄・葉酸・ビタミンC・ビタミンE・ビタミンB6を含んでいます。
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もちろんDHA・EPAなど野菜や果物だけでは補えない栄養素もあり、これらについては食事で多めに摂取したり、サプリメントを活用するのもいいと思います。

 

↓DHA・EPA含有量が圧倒的に多いサプリメント↓

 

ちなみに男の子の必須脂肪酸(DHA・EPAなど)の必要量は女の子の3倍だそうです。ですから、DHA・EPAは男の子ほど不足しやすく多動も男の子に多くみられます。手に余るほど落ち着きのない男の子には、一度サプリメントを試してみるといいと思います。

 

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